このページのまとめ&目次
2023/10/28に執筆しました。
七里御浜ってこんな釣りポイント
三重県の南部にある七里御浜は、南北約22キロにも広がる長い砂礫海岸(砂利浜)で、波打ち際から急に深くなっている、いわゆる急深サーフと呼ばれるポイントです。
昔から豊かな黒潮の恩恵を受け、漁業も盛んな地域であり、年中を通して色々な魚が釣れるのでショアジギングの好ポイントとなっています。
具体的に狙えるターゲットは、季節によって変化しますが、ブリ系、カンパチ系を中心に、サゴシ、ヒラメ、マゴチ、シイラ、カツオ、タチウオなどがメインターゲットとなります。
とはいえ、その年の黒潮のあたり方や海水温などの影響で、釣れるはずの魚が釣れなかったり、時期がズレたりすることもあるあるなことなので、釣具屋さんやSNSなんかで最新の釣果情報を仕入れておくことが釣果の秘訣になると思います。
簡単には釣らせてくれないことも多いので、狙い通りに釣ったときの達成感が大きいというのが七里御浜の魅力でもあるのです。
七里御浜の釣り以外の側面-世界遺産
七里御浜には釣り以外の側面がありまして、何を隠そう世界遺産なのです。
七里御浜と言われてもピンとこない人もいるかもしれませんが、『熊野古道』は聞いたことある人もいるんじゃない?っと思います。
ツラツラと語ってみましたけれども、そんな歴史感あふれるポイントで釣りができるってのは、他にはない魅力の1つでもありますね。
実際の七里御浜でのショアジギング動画
こちら本記事を監修していただいている『七里御浜で釣っちゃんねる』のつっちゃんさんと株式会社ハヤブサ橋本さんとの七里御浜釣行の様子です。
七里御浜でのショアジギングのイメージが湧かない方にオススメの動画です。
シーズン別・ショアジギで釣れる魚をおさらい
七里御浜-初夏のターゲット
七里御浜でのショアジギングは、例年5月頃の初夏から始まり、20センチ前後のブリの幼魚(ツバス、ワカシ)やカンパチの幼魚(シオ)の回遊から始まります。
小型~中型の個体が回遊する時期ですので、15~20gくらいのジグやジギングサビキをメインに、数釣りを楽しむことができるシーズンになります。
小型~中型ということも影響するのか、この時期の傾向として、波打ち際でのバイトが多いので、回収直前でヒットということもあるので、最後の最後まで油断しないようにリトリーブしたいですね。
あと、年にもよるのですが、シイラが回ってくるのもこの時期になります。
この時期のシイラはトビウオを食ってることが多いので、トビウオが飛んでいるのが見えればチャンスかもしれません。
ただし、シイラは沖を回遊していることが多いので、釣るためには『ルアーの飛距離を出せること』が重要になってきます。
ジグなら40gくらいのものをしっかり飛ばせるタックルで挑みたいところです。
七里御浜-夏から秋のターゲット
初夏から釣れ出す青物は、季節を追うごとに成長していきますので、ジグも20gから30gへとウエイトアップし、シルエットを大きく見せるのもオススメです。
とはいえ、七里御浜のベイトサイズは1年を通して小さいことが多いので、そこまで大きくしすぎないことも重要な要素の1つです。
特に秋が深まってくるとジグにはなかなか反応を示さない群れも多くなってくるので、サーフトローリング(弓角)や遠投カゴ釣りに軍配が上がることも増えてきます。
青物以外では、カツオ(マルソウダ、ヒラソウダ、スマガツオ)も代表的なターゲットの1つで、太陽が昇ってからでもナブラとなって見かけることが多いです。
ただ、カツオは足が速いので、思っているよりも食わせるのが難しいターゲットでもあります。
そんなカツオ狙いには、ジグよりもサーフトローリング(弓角)がオススメで、実際に地元の釣り師たちが釣果を出しているアイテムになります。
さらに秋が深まり、海水温が下がってくる11月頃にもなると、シオ(カンパチの幼魚)は沖へと抜けてしまい、ほとんど姿を見せなくなってしまいます。
その入れ替わりでタチウオの回遊がみられるようになってきます。
タチウオの時合は朝マズメの一瞬になることも多く、数を釣ることは難しいのですが、青物の釣果が厳しい時期を盛り上げてくれるターゲットになります。
グロー系のジグやワームでのタダ巻きが一番効果的で、距離とレンジさえ合えば連発させることも可能です。
七里御浜-冬のターゲット
冬になると青物は70センチくらいの群れに入れ替わり、最もナブラを目撃しやすい時期にもなります。
年にもよりますが、朝マヅメではなく昼間にナブラが出るようなこともあるようです。
ただし、この時期の七里御浜のメインベイトは、ほとんどがマイクロベイトなので、ジグに反応させて食わせることがとにかく難しい時期でもあります(↓の動画を見てもらうと実際の様子がよく分かります)。
マイクロベイトを偏食しているような青物はまずルアーを追いかけてきません。
ナブラのど真ん中にジグを落とし込むことで、マイクロベイトと間違えて捕食させることは可能かもしれませんが、地元の人たちはサーフトローリングの釣り方で狙っていることが多いようです。
また、シーズン的にはサゴシやサワラも回ってくることがあるため、そちらが回ってきていたら朝マヅメの日の出前後がチャンスタイムになります。
完全に日が登ると沖へ出ていくと言われているので、明け方の薄暗い時間帯がベストの時間帯になります。
サゴシ・サワラはブリ属とは違って、それほど偏食しない(と思う)ので、マイクロベイトパターンの時でも大きめのジグやミノーでも食ってくることがあります。
とにかく遠投して、ジャークで目立たせるようなアクションが効果的かもしれません。
他でいえば、ヒラメが釣れる時期でもあるのですが、確率は決して高くはありません。
ただし、座布団級の大型ヒラメも出ることがあるので、ヒラメ専門で通われる人もいらっしゃいます。
ヒラメは急深サーフならではなのですが、手前のブレイク付近に付いていることや、沖の地形の変化のあるところに付いていることが多いので、変化を探し歩くことが重要かもしれません。
七里御浜-春のターゲット
メジロ・ワラサがサーフから離れてしまうと残念ながら青物はオフシーズンとなってしまいます。
この時期にもなると釣れる魚種はかなり少なく、非常に厳しい展開になることが多いのですが、ヒラスズキが狙える時期でもあるのです。
サーフでのヒラスズキはあまり他では聞かないとは思うのですが、急深サーフである七里御浜では手前のブレイク~波打ち際でベイトを捕食しようとするヒラスズキの回遊があるのです。
春は稚鮎や小鯖などがベイトとなるので、ヒラスズキ狙いにはミノーやシンキングペンシル、ワームがメインアイテムになります。
ミノーでの釣りは↓こちらの動画がイメージ湧きやすいかもですにゃ。
七里御浜で釣れやすいタイミングや場所について
七里御浜で釣れやすいタイミング
七里御浜は、圧倒的に朝マズメが有利です(ただしナブラ打ちは別)。
急深サーフという地形なので、夜のうちに波打ち際に寄ってきた小魚などを捕食するため、朝マズメに青物などのフィッシュイーターが岸沿いを回遊することが多いからです。
その代わりに、朝マズメのゴールデンタイムを過ぎると、ベイトも青物も沖へと抜けていくことが多く、厳しい時間帯へと突入することがあります。
ただし、水温が低い冬なんかでは、昼~夕方の水温が安定した時間帯の方が青物などの活性が高くなりやすく、釣れやすい場合もあります。
七里御浜で釣れる場所
結論からいえば、七里御浜でこの場所が釣れる!!っという場所は存在しません。
20キロ以上もの長さがあるサーフで、その日、その時期に安定して釣れる場所というのは分からないというのが実情です。
ただ、裏を返せばどこででも釣れる可能性があるということでもあるのです。
もし七里御浜のポイント選択に迷ったら、地元のおじちゃんたちに話しかけてみると、いろいろと教えてくれるかもしれません。
その日、その時期、そのタイミングでしか分からないような釣れる場所があるかもしれませんし、ないのかもしれません。
七里御浜ショアジギングのタックルバランスを見直そう
七里御浜は基本的にサーフなので根ズレしてラインブレイクすることはほとんどありません。
そのため比較的ライトなタックルであってもブリクラスをキャッチすることは十分可能です。
初夏から秋にかけてはエギングロッドやシーバスロッドを使い、リールは2500番~3000番にラインはPE0.8号~1号でOKです。
秋以降は強めのシーバスロッドやショアジギング用のロッドに4000番のリールにPE1号~1.5号がおすすめです。
こちらの動画をみるとライトなタックルでも十分戦えることが分かるかと思いますにゃ。
つっちゃんのタックル
ロッド:ツララ TULALA Harmonix ハーモニクス Staccato スタッカート 810MSS-HX
リール:ダイワ エアリティLT4000-XH
ライン:デュエル HARDCORE Tx8 1号
リーダー:デュエル 魚に見えないピンクフロロ 5号20LbS
七里御浜でライトなタックルをオススメする理由
ブリやシイラが混ざることを考えると、しっかりしたショアジギングタックルで挑むことが良さそうなのですが、比較的ライトなタックルをオススメしています。
その理由は、釣果を出すために必要なことは疲れにくいタックルでキャスティング回数を1回でも多くすることだと考えているからと、七里御浜では根ズレなどでのラインブレイクが少ないからライトなタックルでも十分だという2つの理由からです。
しっかりしたタックルを使って休まずキャストを繰り返すことができるのであれば、それで問題ないのですが、疲れて休憩を入れてしまうのであれば、疲れにくいライトなタックルがオススメというわけです。
ジグ・ワーム・ルアーが海の中でしっかり泳いでいる時間が長ければ長いほど釣れる確率が上がっていくはずなので、疲れにくいタックルでのチャレンジをオススメしています。
注意!取り込み(ランディング)時のバラしが多い
七里御浜では、根ズレによるラインブレイクによるバラしは少ないのですが、波打ち際での取り込み(ランディング)時のバラしが多いのです。
波が高い時などは特に魚やラインが波や砂利にもまれて、バラしたり、ラインブレイクすることがあるのです。
そういったバラしを防ぐためには、波が寄せられるタイミングで一気に取り込む(ランディングする)必要があるので、サーフでの釣りに慣れていない内は、波打ち際でも強気で寄せられる少し強めのタックルの方が安心かもしれません。
一つ前の項目ではライトなタックルをオススメしているので、何だか矛盾する気もするのですが、取り込み(ランディング)時のバラしが多いと感じた方は、ワンランクしっかりしたタックルに持ち替えるのもいいかもしれませんね。
七里御浜は急深サーフ!安全対策は万全に!
七里御浜は急深サーフとも呼ばれるように、波打ち際からすぐのところでも数メートルという深さになっています。
釣行の際はライフジャケットを着用することはもちろんのこと、大きな波が来ることも想定した立ち位置を考える必要があります。
波で足をすくわれるようなこともあるので、波打ち際から安全な距離(あえて長靴を履き、長靴に水が入らないよう波打ち際から離れます)を十分保って釣りをしましょう。
七里御浜では、手前のブレイク付近で釣れることが圧倒的に多いので、前に出すぎずとも釣れます。
逆に言えば、釣れないときは前に行こうと後ろに下がろうと釣れませんので、安心してください。
具体的な風速や波の高さ
七里御浜は外洋に面しているサーフなので、沖からのウネリなどで波が高くなりやすい傾向があります、波が高いときは釣りにいくことを控えることが大切です。
特に、遠征される場合の目安として、七里御浜に慣れないうちは波の高さが1.5m以上あれば、かなり釣りにくく危険だと思ってください。
2mを超えるときは絶対に波打ち際に近付かないようにしましょう。
また、風は西の風が吹く場合は問題ありませんが、強めの南風や東風が吹くとルアーがまともに飛ばなかったり、ルアーが流されて釣りにならないことが多いです。
さらに風で波が予想以上に高くなることがありますので、そんなときは釣行を避ける方が良いでしょう。
七里御浜でオススメのジグやミノー、ワームなど
ジャックアイマキマキ
年間を通じて青物狙いにはジャックアイマキマキをメインに使うことが多いです。
七里御浜は基本的に水質がクリアなため、ブレードでのフラッシングが広い範囲にアピールしてくれると考えています。
また、マキマキはただ巻きだけで青物、カツオ、タチウオ、カマスなど色々なターゲットを狙えるのがメリットです。
サイズ:20g、30g、40g、60g | カラー:18色? |
希望小売価格:990~1,144円 | 対象魚:青物全般OK |
ジャックアイエース
青物だけに特化してアクションを強く入れて誘いたい場合に使うのがジャックアイエースです。
ジャックアイシリーズの中でも最もオーソドックスなジグで、ワンピッチジャークやジャカジャカ巻きがオススメです。
また、遠投性能にも優れているので、日が昇ってから沖のボトムを狙い撃ちたいときにも使えます。
サイズ:20g、30g、40g、60g | カラー:11色 |
希望小売価格:880~1,034円 | 対象魚:青物全般OK |
シャローランナー90㎜
ヒラスズキ狙いで使用することがあるルアーの1つで、ただ巻きで誘える実績ルアーがこちらです。
飛距離と安定したスイミングでシャローレンジを攻略することができるアイテムです。
ウエイト:10g | カラー:12色 |
希望小売価格:オープン価格 | 対象魚:ヒラスズキOK |
ヘビーショットS 65
こちらもヒラスズキ狙いで使用することがあるルアーの1つで、ただ巻きで誘える実績ルアーがこちらです。
ぶっちぎりの遠投性能とバイトを誘発させるローリングフォールが魅力のアイテムです。
ウエイト:15g | カラー:24色 |
希望小売価格:オープン価格 | 対象魚:ヒラスズキOK |
ミドルアッパーjr
ハクなどのかなり小さいベイトを捕食しているような状況でプラグでも喰わせられない場合は5~10gくらいのジグヘッドにミドルアッパーjrがオススメです。
表層をフワフワとスローに誘うことで喰わせられることがあるのです。
サイズ:2.5inch | カラー:12色 |
希望小売価格:750~880円 | 対象魚:ヒラスズキOK |
最後にちょっと自己紹介
ここまで読んでくれた奇特な方は、もしかするとすでに我輩のこともつっちゃんのこともご存知かもしれませんけれども・・・。
「つっちゃん」こと土口泰明さんの紹介
家から徒歩3分で七里御浜に出られるという恵まれた環境に住んでいることから、毎朝釣りをしてから仕事へ行くという釣り人にとっては夢のような生活をしている方ですにゃ。
七里御浜を中心とした釣果情報などをSNSやYouTubeなどでリアルタイムに発信しており、2023年からハヤブサフィールドスタッフに就任し、現在もめちゃくちゃ活動されておられますにゃ。
X(旧twitter):@yasutsuchi
Instagram: @yasuaki_tsuchiguchi
Youtube:七里御浜で釣っちゃんねる
釣れない猫の自己紹介
本業は釣り猫、副業として医療に従事するもので、三度の飯よりも釣りが好きでございます。
ハヤブサさんのショアジギング用のジグ、ジャックアイシリーズの製品モニターに参加させてもらっていたところ、3年くらい経ってまして、気が付くとフィールドスタッフなるものになっていた単なる釣りバカ猫でございますにゃ。
こんな感じのジャックアイの製品紹介とかしたり、岸和田渡船さん監修の岸和田一文字で釣れないときに読むサイトなんかを執筆したりしていますにゃ。
釣り具メーカーさん、釣具屋さん、渡船屋さんなど、紹介記事やコラボご依頼がありましたら、ツイッターでもインスタでも当サイト経由でも構いませんので、DMお待ちしておりますにゃ♪
最後の最後に
もしよろしければですけれども、この記事をリツイートするとか、七里御浜で釣っちゃんねるへのチャンネル登録などしていただければ、とても嬉しい限りですにゃー。